広島県福山市日吉台 12:30
福山市内の道は混むだろうからとバイパス代わりに山陽道を走ったら、そこも車が多かった。
考えれば正月二日の上りだから当たり前だ。
なにわ三重岡崎相模宇都宮、広島から遠く離れた土地のナンバーを付けた車が追い越し車線を走ってゆく。気いつけて帰りんさい。
生後18日目の赤ちゃんはといえばぐっずり寝ていたのを起こして、ぐずりそうになったところでミルクを飲ませたら、目を開く。
そのまま泣かずに起きていてくれたのは幸運だった。
パパが赤ちゃんを膝に乗せてげっぷを出すために背中をトントンしながら「かわいいなあおまえは」とつぶやく。
我が子が生まれた嬉しさに如くものはないであろう。
たくさんミルクを飲んで寝て、元気にすくすく大きくなってほしいと願う。
よく日が入る暖かい居間で赤ちゃんを撮っているときに、テレビニュースが能登半島地震のことを伝えていて、パパとママが「たいへんよなあ」と言い合う。
被災地から遠く離れた広島ではいつもと同じ正月二日。
1995年に阪神・淡路大震災が起きたとき、被害の大きかった神戸の人が大阪に来たら、ふだんと変わらないにぎやかな光景にびっくりした、という話をどこかで読んだ。
穏やかな日常を享受できるのは当たり前でもなんでもなくて、「奇跡」とか「運」としか言いようのないものだ。
そういうふうに思います。
家に帰ってから少額で申し訳なく思いつつも、ネットで募金した。