山陽本線糸崎〜尾道 15:23
先週、歯医者さんで虫歯の治療をしたばかりだというのに、今度は別の歯の冠せが取れてしまってまた行ってきた。
治療の最中に、ピンセットでつまんだ冠せを先生が口の中で取り落としてしまう。喉の奥で止まったそれを慎重に拾い上げるところが今日のハイライトであった。思わず飲み込んでしまわなくてよかった。新たに作り直すと余計に時間がかかる。
三原から乗る山陽線の電車には、制服姿の小学生が乗っている。
市内にある付属小学校の生徒なのだろう。小学生のときから電車通学できるなんてうらやましいかぎりである。
かくいう僕も長崎で附属小学校に通っていた身であって、小中の9年間はバス通学であった。
バスの中で友達と遊んだりふざけたり、今電車で見ている子らと同じことをしていたはずだ。
当時も周囲の大人は子どもだった僕のことを今の僕と同じような目で見ていたのだろうか。時間は戻らないけど、既視感的な感情を抱きながら、賑やかな子どもたちを見ている。
こういう光景も写真に撮れたらいいのになあ。
将来彼らが大人になったときに、きっとある種の感慨を持ってその写真を見てくれるはず。
今日は歯医者さんから駅まで約1.5kmほどの道を歩いた。途中で古い建物が残る一角がある。
三原は城下町で歴史のある町なのだが、明治時代にお城を壊し、昭和時代に新幹線が開通して単なる地方の小都市でしかなくなった。もともとあった風情を失ってしまったのが非常に残念でもったいない。