尾道 17:11

  
 
 
 
 
昼間は穏やかに晴れていたが、夕方になって雲が広がった。
 
路地をすれ違ったおじさんとおばあさんが、「寒いですね」と同じ台詞を互いに言い合ってまたはなれ離れに歩いてゆく。
 
古い家が少しずつ姿を消し、駐車場になったり真新しい家に変わったりしている尾道であるけど、年月を経て味のある風合いになった路地は僕が好きな景色である。
 
先日「重ね煮」という料理の仕方を知って、いつか試そうと思いながら今日になった。 
  
 
 
土鍋に、下から白菜、白ネギ、人参、じゃがいも、の順番で切って敷き詰めていき、上に豚の小間肉と、味噌を乗せて野菜が軽く浸るくらいに水を入れ、蓋をして弱火でそのまま40分ほど(途中でアクも取らずに)放っておく。ちなみに人参じゃがいもは洗っただけで皮もそのまま。
 
煮ている間はお酒を飲んで過ごし、ほろ酔いになったところで蓋を取れば野菜の旨味が溶け込んだ豚汁ができているのには「オウ」と外国人のように声が出るくらいささやかに感動した。
 
ずぼらで料理する甲斐性もない僕にとっては栄養価も十分でまことにありがたいレシピ(といえるのか)。Facebookでこれを教えてくれた某女史には感謝です。 
  
ご存知の方も多いでしょうが、僕と同じように知らなかった方は「重ね煮」で検索。野菜を入れる(敷く)順番がポイントで、煮込み料理ではいろいろアレンジできます。
  
もう冬の間はずっとこれでもいい。