相模線原当麻駅 12:53
二人姉妹だとおしとやかで、と、そんなことはない。五歳と二歳の女の子は片時もじっとしていなくて走り回る。
パパとママは二人の後をついて歩く。やや蒸し暑い公園の緑はすでに濃い。
ママからは「走り回ってるとこ撮ってください」と言われたので、ポーズをつけたりせずにそのまま撮る。それで十分にかわいい。
お姉ちゃんは寝そべって池の水の中を覗き込む。
落ちそうだからやめなさい、なんてことを言うとつまらない。
彼女にとって世界はどんなふうに見えているんだろう。その世界を撮りたいと思う。
大人になってみると、幼少期の記憶はおぼろげで、何をしていたのかも思い出せない。
なにせ仕事もせずに遊ぶばかりだから、きっと毎日がとても楽しかっただろうなあ!
今はデジカメでたくさんの写真が残せる。
ずっと先の未来は、まだ見ぬデバイスに子どもの頃の記憶も残せるようになるだろうか。
公園の遊具で遊んだり、虫を捕まえたりするだけの、たわいもないことに夢中になれた日の記憶。
空に浮かんで働く人。 子どもの数が毎年過去最少になっているが、それはこういうインフラ維持に携わる人も年々減るということなんだよなあと写真を撮りながら思う。20年後は停電が頻発する国になってるんじゃないか。