身延線竪堀駅 12:59
山の上の公園は緑の中にある。
今日が九歳の誕生日を迎えた女の子と、六歳と三歳の男の子。
3人の子どもたちは、当然のようにてんでばらばらにまとまりなく遊ぶ。
一人と遊べば、あとの二人はどこかへ行ってしまう。あっちこっち遊ぶ場所を変えながら写真を撮る。なかなか忙しい。
みんなそれぞれに大きくなってゆく。
月並みな表現だけれど、親戚の子どもを見ているようだ。
六歳の彼はまだまだ小さな子どものはずだったのに、気がつけば少年になっている。一緒に遊んでくれるのも、あと2、3年かな。
ペットボトルを即席の水鉄砲にしたりして、子どもたちと追いかけっこ。
夏だなあ。
撮影終わって最寄り駅まで徒歩約40分。
住宅地の中を歩いていたら、一軒の家の庭先で一匹のコーギーがうろうろ歩き回っているのが見えた。
コーギーは賢く従順な犬である。むやみやたらに吠えたりしない。
ほいほい、と声をかけながら近寄ると、庭の奥に腰を下ろして座っていたタンクトップ姿の男と目が合った。この家の主人であろう。
彼も不意に現れた僕にどう反応していいかわからなかったのだろう。曖昧な笑みを浮かべる。
お互いに小さな会釈をして、僕はその家の前を通り過ぎた。
何歳ですかとか名前は何ですかとか聞けばよかった。
こういうときの反射神経は鈍いのである。
京浜急行電鉄本線品川駅 15:44 北海道釧路市まで。 韓国人の若者グループが同じ車両に乗ってきた。男子が女子をリードしてさっと席に座らせるのはさすがだなあと思う。韓国人台湾人香港人中国人日本人の東アジア人はやっぱり姿雰囲気がそれぞれ微妙に違う。