根室本線釧路駅 14:04
昨夜まで雨だったせいか、空気がことさら澄んで透明な風が吹き渡る。
4歳と2歳の姉妹はその緑の光を受けて伸びやかに駆ける。それだけで十分に美しい絵になる。
今日の釧路の最高気温は24℃。子どもたちと遊んでも軽く汗ばむ程度である。
パパとママは「暑っつ……」と陽射しと暑さに負けているようだが、西日本に暮らす人間にとっては天国にいるような爽やかさだ。こんなの暑いうちに入らないから。
そのぶん冬に雪が1cm積もっただけで写真を撮ったりするのですよ。
四歳の女の子が赤ちゃんのときから撮ってきた。
『みはらゆうさんへ』と書かれたアンパンマンの塗り絵をいただく。もうひらがなが書けるのかという軽い驚き。幼稚園でお友達のために描いたという絵も、ちゃんとディテールをとらえている。
撮影終わってから、彼女とファミレスごっこで少し遊んだ。
ちゃんと接客用語を使って店員になりきっている。よく観察してるなあと思う。
子ども、というか人ははひとり一人違って、得意なことそうでないことそれぞれある。
彼女の持つ才能が、これからもまっすぐ伸びてゆくように願ってやまない。
公園の水場でちょっとだけ水遊びした。
水を勢いよく飛ばしたりして大騒ぎできるのもあとわずか。
北海道の夏の終わりが近づく。
北海道釧路市愛国東 12:15 本日の撮影終わり。四歳と二歳姉妹の家族写真。 家を訪ねたら、いきなり二歳の女の子に「こわい」と逃げられる。小さな子どもにはよくあることで、気にしない。○ィズニーランドに行って、○ッキーの着ぐるみに泣く子がいるのと同じことです。たぶん。
釧路駅までバスで戻るつもりが、歩いてしまう。写真撮ったりしながら3kmの道のりに約1時間。 柳町公園よりも南側、駅が近くなると古い建物がところどころに現れる。ものすごく感じのよいおしゃれな感じのする古民家があった。塀越しに眺める。住人がいるようだ。こんな家に住んでみたいな。
釧路市新栄町「レストラン山彦」のスパゲティミートカツ。
交差点を渡ろうとしたら不意にいい匂いがして、振り向くと昭和を感じさせる小さな看板が出ていた。
喫茶店のような小さな間口にレースののれんが揺れる。これはもう呼ばれたなと迷わず店に入る。
はじめは店名を冠した「スパゲティ山彦風」にしようと思って、店のおばあさんに山彦風とはどのようなものかと聞く。
するとおばあさんは「知らないのか」という驚いた風情。初めて来たのだというと「それならミートカツがおすすめだから。それにしなさい」と半ば命令のようにして注文が決まった。
鉄板に乗ったミートソーススパゲティに、薄いチキンカツが乗っている。
鉄板が熱すぎてソースが跳ね散る。注文と同時に手渡されたエプロンを付けているのでソースが服に付く心配はないが、とにかく熱い。
これを食べたら夜もお腹が空かないなあと思うボリュームで、普段なら食べないのだけど、まあたまにはいいか。
地元の人なら誰でも知っているというような店であるようだ。