尾道 18:17

 
 


関東ではすでに2学期が始まっているようだが、広島県では今日まで夏休みである。

僕は子どもの頃は長崎に住んでいたので、2学期は9月1日からと決まっていた。
 
東北や北海道などの寒冷地では夏休みが短く、2学期が8月下旬から始まるというのを知って、九州に住んでてよかったと思ったものである。
 
彼の地ではそのぶん九州よりも冬休みが長いのだが、冬休みより夏休みが長いほうがいいなあとは今でも思う。



社会人になっても夏休みはある。学生時代のそれよりも比べ物にならぬほど短いものだが、僕が勤めた百貨店というのは休暇制度がなかなかしっかりしていて、夏季休暇は10日、冬季は7日連続で休めたと記憶している。

お店は毎日営業しているから、社員同士は日程が重ならないように休暇を取る。
 
ほとんどの社員は、一般的なハイシーズンである8月を避けて秋を選ぶが、僕はいつも8月に休んでいた。

北海道に行ったのは、まだ学生気分が抜けきらない入社1年目で、その後はどこかに遊びに行くでもなく九州に帰省したり、そのうち休暇中でも出社するようになったりして、今考えると、相当に変わり者であったように思う。
 
  
 
そんなわけで大人になってから夏休みの思い出はまったくない。
 
夏休みを過ごすにはお金がいるから、たぶんもう二度と僕には夏休みはないだろう。

サラリーマンを辞めてからの1年間くらいが、人生最後の夏休みだったかもしれない。