根室本線釧路駅 18:42
地方都市に行くと昔ながらの駅前旅館がある。
じゃらんとか楽天トラベルとかには出てない。
繁閑関わらずだいたいつでも同じ値段で泊まれる。ほとんどが家族経営であって、民宿とあまり変わらない。
今回の北海道出張はビジホが高すぎて砂川と釧路で旅館を探した。(値段で選ぶならドミトリー主体のゲストハウスもありだが、個室でないのはどうも落ち着かない。荷物も多いし)
駅前旅館は基本的に風呂トイレが共同である。
トイレはともかく風呂には作法があって、主人や女将さんから「今、風呂空いてるよ」と声をかけられたら、即座にタオルを持って風呂場に行かねばならない。
駅前旅館の風呂は大浴場ではなく一般家庭にあるような小さな風呂であることが多い。
宿泊客が順番に入り終えたら湯を落として閉めるのである。
なかなか風呂に入らない客がいると、主人はいつまで経っても休めない。
こういうことをわかっていないと、宿の人から嫌われる。
ネットの口コミで「宿の主人の態度が悪い」などと書いているのはビジホ感覚で旅館に泊まっているからだと思われる。
まあネットに悪口を書いたところで、そもそも旅館の顧客はそんなものは見ていない。ほんとに態度が悪ければ、そういう旅館はとっくに潰れているだろう。
砂川も釧路も旅館の主人は愛想よく親切である。(個性は強いが)
Wifiがなかったり扇風機がなかったり、設備はそれなりだけど、僕は今どきのおしゃれなゲストハウスよりは駅前旅館のほうが好きだし落ち着く。
みどりの窓口で、札幌までの自由席くださいと言うと窓口氏は端末を操作する前に電卓に数字を打ち込みこちらに向けて「9460円です」と言う。