2018年6月21日木曜日

名古屋港 10:15

  
 
 
 
41時間の船旅が終わった。
たったの二日 間、海の上にいただけで浦島気分になる。どこか遠いところから現実に連れ戻されたような気がする。
 
フェリーターミナルからあおなみ線の駅までバスに乗る。
バスが走っているとき、一人の老人がふらふらと車内を歩いて運転士に近寄り、駅最寄りのバス停を尋ねる。
 
運転士が走行中なのを気にしながら答えるが、おじいさんは一度ではわからず、二度三度と聞き返す。そして「そこで降りるから止まってな」と言い残して、またふらふらと歩いて自席に戻る。
 
彼を見ながら、年を取ったら僕も彼のようになるのだろうかと思う。
(それまでに死ぬ可能性もあるけど)長く生きていると、知力体力が衰えるのは間違いない。
  
今は目の前のことに精一杯で、ある日ふと老いぼれた自分に気がつくのだろうか。それとも気がつかないままに死んでゆくのだろうか。浦島太郎のように一瞬で若者から老人になるほうが実は幸せなのかもしれない。