多摩都市モノレール柴崎体育館駅 12:12

  

 
 
 
多摩川に注ぐ細い川の両岸は緑の土手になっていて、それを覆うように満開の桜が連なり、風が吹くたびに白い花びらが盛大に舞う。
 
今春は寒さのおかげで例年になく花がよく保っている。写真屋にとってはまことにありがたい。
 
写真を撮るのが今週でよかった、とママが言う。先週は土手が花見の人々で埋まっていたらしい。今日は日曜日なのに、ブルーシートを敷いて宴会をする人がいない。これも写真屋にとってはありがたいことである。
 
お兄ちゃんをここで撮ったのが5年前の春。それから家族が一人増えて、一歳の弟くんはお兄ちゃんに手を引かれて一生懸命に歩いている。
 
家族揃って桜を見ることはこの先何回あるだろう。写真は撮れるときに撮っておいたほうがいい。


 
お兄ちゃんは河原の草の上を、ロボットのように両手をまっすぐ振りながら走ってくる。
 
大河ドラマ「いだてん」の真似をしているという。我が家にはテレビがないので見たことがないのだが、子どもにとってはドラマの内容よりも、金栗四三の走り方のほうが心に刺さるらしい。