広島県三原市沼田東町本市 18:34



 

  
昼間は初夏のような陽気であった。朝から近所の公園に出かけた母娘は帰る頃には汗をかいていた。それでようやくお昼になる。
 
久しぶりの「とある日」撮影は、いつものようにだらだらと時間が過ぎてゆく。
 
三歳の女の子は、一日を通して食べるか遊ぶかしかしていない。非常にうらやましい。ママは赤ちゃんを見ながら彼女の遊び相手を務める。
 
 

夕方、家族はゴールデンウィークに帰省するときのお土産を買い出しに行き、帰りに一軒のハウス農家に立寄ってミニトマトを買う。
 
それがとある一日の出来事であった。
 
あっという間に忘れ去られてしまいそうな一日。けれども間違いなく家族にはこの一日があったわけで。
 
それを写真に撮ることが、どんな意味を持つのか僕は静かに考えたい。とても大事なことをしている気がするんだけど、わかりづらいなあ。 
 
気がつけばあっという間、写真を撮っているとようやく終わったと感じる夕食のあと、今日買ったトマトをいただいて帰る。
 
その途中でスバルのエンジンが止まってJAFに電話したり、レッカーを依頼したりとたいへんな夜だったが、トマトはびっくりするくらい甘くて、その道のプロというのはほんますごいんじゃねえ、と感心した。



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