小田急電鉄小田原線向ヶ丘遊園駅 15:58

 
 

 
とある会社のサイト用撮影に伺う。
   
駅の南口を出て少し歩くとたしかダイエーがあったはずだ、と思っていたのに跡形もないので道を間違えそうになった。
 
今は白い工事用のフェンスに囲まれてクレーンが動き、鉄骨が組み上がっている途中。 
  
どうやらダイエーの建物は取り壊されて代わりにマンションが建つらしい。数年後にはまた景色が変わっているだろう。
 
 
 
向ヶ丘遊園駅は昭和の雰囲気が残る駅である。北口駅舎は小田急開業当初の洋風建築で、南口駅舎もそれに合わせて洋風デザインに建て替えられた。
 
橋上駅舎にしなかった小田急はよくわかっている。
 
 
 
昨今の鉄道駅は高架線でなければ線路の上に作られた橋上駅舎が主流である。
 
利用者は否応なく階段を上らねばならぬが、改札口がひとつで済むし、自由通路も兼ねて線路を挟んで人の往来もできる。 
 
 
 
しかし、と昭和世代の僕は思う。端上駅舎というのはどうも駅としての風格に欠ける。
 
駅というのは、いわばその町の玄関であり、ときにシンボルマークのようなものである。
 
 
 
入口のデザインというのは、町の印象さえも左右する。
 
それがデザイン性に優れた洋風の建物であれば、その町はちょっと気取ったおしゃれな印象を受けるはずだ。 
 
長い時を経た建物であれば、それは街の歴史性も担保する。

東急電鉄が東横線地下化して使わなくなった田園調布駅の旧駅舎をなぜ残したのか。 
 
国立市が中央線高架化で撤去された三角駅舎をなぜ復元したのか。
 
玄関口としての駅舎がそのまま街の象徴であったからに他ならぬ。
 
 
 
駅舎の持つイメージというは大きなものである。
 
効率重視で安易に建て替えしてはならない。
 
といっても、どんどん建て替わっていくのが現実。原宿駅もそうだし、なんなら尾道駅も。
 
駅を新しくして、かえってつまらない街になっていないか。 
 
 


川崎市多摩区登戸 15:29 本日の撮影終わり。 とある会社のサイト用写真撮影。少し物撮りあり。物撮りはやっぱり苦手だなあ。モノに興味がないからだろう。