尾道 16:54
生来の無精者かつ不器用なので、時間のかかる手の込んだ作業は面倒くさいのひと言でやりたくない。
工作、機械いじり、絵を描く、釣り、まったくやりたいと思わない。
料理だってできればやりたくなかったのだが、食べさせる相手がいるからやっているうちに、なんとなく続いているというか。
もっともTwitterに上げてる料理を見てもらえればわかると思うけど、手間のかかる料理は一切やってません。
先日焼き芋を作るときにテフロンのフライパンを焦がしてしまったので、清水の舞台から飛び降りる気持ちで鉄の中華鍋(28cm)を買ってしまった。
カメラのレンズに比べたら、一般人向けの鉄のフライパンの値段は大した値段ではないのだが、覚悟がいるのはその手入れの手間である。
鉄のフライパンは買ってすぐにそのまま使うことはできない。熱して油を入れてなじませる。面倒なのだけどやらねばならぬ。
はじめは頼りなさげな黒色だった鉄が、艶々青味がかった色になると凄みが出るというか、やったろうじゃないかという気概が感じられる。
これだけでなんでもおいしく作れそうな気がしてくる。気がするだけだけど。
ひと通り油ならしが終わると、ミチコさんから「それで一番最初に何作るの?」と聞かれる。「目玉焼きがいいよ」
目玉焼きは好きだけども役不足ではあるまいか。
作るものは決めてある。強火で熱した中華鍋にふさわしい料理は肉野菜炒めしかない。