山陽本線尾道駅 14:46

 
 


  
田んぼのあぜ道に赤いインクを落としたように彼岸花が咲いている。空が高くなった。
尾道から神戸までは3時間半ほどで着く。
 
出張ではいつも10本近くレンズを持ち歩いていて、よく驚かれて(というか呆れられて)いる。バッグの中にごろごろ入っているレンズを見せると、相手は「はああ…」という嘆息が漏れて二の句が継げない。
 
世の中の多くのフォトグラファーが標準と望遠の2本のズームレンズでもって撮影するところを、僕は単焦点のレンズ4本で代用している。
  
それがレンズが多くなる要因だろう。
さらに故障や破損したときの予備の単焦点レンズも持ってきているからバッグが重くなる。 
  
たくさんあると重いけれど、使っている単焦点の良いところは小さくて軽いということである。
ずっとカメラを持ち続けていても、あまり疲れない。子どもを追いかけながら撮るときもレンズが軽いほうがいい。
 
軽いというのはレンズのためにもよくて、誤って落としたときにも壊れることが少ない。そういえば24-70mmを買って間もない頃、コンクリの床の上で倒しただけでレンズがゆがんで修理に出したことがあった…
 
ここ数年は、撮影で使用するレンズはほぼ決まっていて、新たにレンズを揃えようという気にならなかったのだが、近々レンズメーカーのシグマから、40mmf1.4という新しいレンズが出るらしい。
 
40mmという焦点距離は珍しく、室内撮影にいいんじゃないかと少し気になっていたところ、そのスペックがネットに出ていたので、わくわくしながら見てみる。
 
フィルター 径82mm。重さ1.2kg。
はい、さようなら。