朝霞市内循環バス根岸台線宮台・柊塚古墳前 16:03



 

 
 
   
撮影場所に指定された荒川土手に広がる公園に着くと、遮るもののない空間を冷たい風が好き勝手に吹きまわる。
 
今日の東京の最高気温は10℃だそうだが、風速10メートル以上ありそうだから体感気温は氷点下。のんびり家族写真を撮るような環境ではない。
 
そんな寒風吹きすさぶ土手に七歳の男の子と両親、そして犬がやってきた。
 
年賀状用の写真にするつもりなので家族はみなコートを着ていない。がまん大会のような撮影を10分続けたところで公園から土手の下に降りると、風が不意に無くなった。
 
 
公園からおうちに移動して、家の中で写真を撮って撮影終了。
 
男の子を初めて撮ったのは3年前だったか。子どもが小学生になってしまうと家族写真を撮る機会はぐんと減るものだ。
 
この先、彼と再び会うことがあるんだろうかと考えながら駅に向かうバスに揺られながら見上げる空の色は感傷的で、このまま自分がどこか知らない遠くへ行ってしまいそうな気がする。