東京地下鉄有楽町線豊洲駅 17:48




  
 
 
 
 
結婚式撮影では、たまに式場専属のフォトグラファーさんと一緒に撮影する機会がある。
 
そんな撮り方じゃダメだなと優越感に浸るときもあれば、そういうふうに撮るのか!と勉強になることもある。
 
でも概して、シャッター回数が僕より少ない。あれ?今撮らないの?と思うときがある。会社で撮るべき写真とカット数が決まっていて、それ以上に写しても新郎新婦の手に渡らないのかもしれない。
 
だからこそ僕に依頼いただいたのだと思って、頑張って撮影する。こんなシーンがあったのかと、後で新郎新婦が喜ぶように。


とはいえ、そこが本来の仕事場である彼らにとって僕は「部外者」であるから、勝手な振る舞いは許されない。
 
できるだけ専属の方が撮りやすいように協力する。集合写真を撮りたいときはお伺いをたてるし(まず断られるけど)、相手が構えたカメラの画角に入り込まないように気を遣う。
 
その甲斐あってか、実際の撮影時に意地悪をされたことが少ないように思う。(まったくないわけではない)
 
今日は初めて訪れる式場である。一緒に撮影する専属のフォトグラファーさんに挨拶するもやはりよそよそしい。
 
しかし各卓写真(テーブルラウンド)のとき、ゲストが立ったり動いたりするのを手伝っていたら、全卓周り終えたときに彼女からお礼を言われた。なんとなく嬉しくなる瞬間であった。
 
 
新郎新婦は若く、生き生きとしていた。
 
保育園の先生をしている新婦は、サプライズで園児たちの歌声(録音)を聞かされてハンカチで目元を押さえる。
 
僕がふだん子どもの写真を撮っているせいか、こういうのはどうもいけない。視界が曇って仕事にならぬ。
 
きっと二人は幸せな家庭を作るだろう。
結婚おめでとう。末長くお幸せに。
   
 
帰りがけ、流れ続ける池の脇で足を止めてレンズを向けた。水の形は絶えず変わって同一がない。見ていて飽きない。