阪神電気鉄道本線西宮駅 12:48
気持ちの良い秋晴れである。
こんな天気やったらめっちゃ混むんちゃうかと思ったが、それほどでもなかったのは嬉しい想定外であった。
七歳の女の子が七五三のお参りにやってくる。
おばあちゃんが「かわいいねえ」と歓声を上げても、彼女は嬉しそうな顔を見せない。
まあこれは彼女に限らずどの子でも同じで、「かわいい」「かっこいい」という形容詞はまったく子どもに響かない。
好んで着物を着ている子どもは稀で、大半の子どもは窮屈な着物が嫌いだし早く脱ぎたいものである。
だから着物姿を「かわいい」と言われてもまったく実感がない。親のほうは我が子が褒められたようで嬉しいかもしれないけれど。
祈祷が済んでも、彼女は浮かない顔をして笑わない。なかなか一緒に遊んでくれない。楽しくないんだから笑いようがない。
そのまま撮影が終わり、お兄ちゃんは学校に行くということで、パパが車で送ってゆく。
ママとおばあちゃんと彼女は、パパが戻ってくるまで神社で過ごす。
撮影が消化不良気味だったので、そのまま彼女にくっついて神社に残り、彼女が退屈そうな表情を見せたところで、扇子を渡してチャンバラごっこに誘ってみる。
いつもは男の子相手にしている遊びだけれど、彼女にとっては楽しかったようだ。
ようやく自然な笑顔を見せて、かわいいなあ。口には出さないけど。
兵庫県西宮市田中町 12:21 本日の撮影終わり。数え七歳女の子の七五三。あまり気分が乗らなかったと思われるが、遊んでいるときはいい表情をしていた。それよりも、平日ということもあろうが、参拝の人が少なすぎないか。