沖縄県那覇市牧志 17:29
昨夜はいつも行く桜坂のバーに行ってみたものの、ドア上のランプは消えておりドアには鍵がかかっていた。
マスターのツイッターを見たら、12日までおやすみですと書いてある。しかたがない明日にしよう。
というわけで今朝は二日酔いになることもなく、ホテルにこもって仕事する。
部屋はエアコンをつけているのだけど、窓を開けると隣のビルの間から青空が見え、気持ちのいい風が入ってくる。
今が沖縄で一番いい季節だな。11月になると、とたんに曇りの日が増えるだろう。
夕方までに懸案だった結婚式のアルバムをなんとか編集し終えて、ようやくひと息ついて夜ごはんを買いに出かける。
ビルの向こうに日が隠れて裏通りは薄青い陰になっている。
仕事を終えた人たちがほっとしたように歩いていて、コンビニの前では作業着姿のおじさんが早くも缶酎ハイを開けて飲んでいる。
僕が旅というものを感じるのはこういうときだ。
有名な観光名所をめぐるより、知らない街の日常の中に身を置いているとき。
年中あちこち出歩いていて、旅そのものが僕の日常になっているけど、なんてことない街の中や平凡な風景の中をぽつんと浮くように歩くのが僕の旅である。
いつも行くスーパーは店休日であった。
何年も来ているけど店休日に当たったのは初めてだ。あてにしてきた地元の人も呆然と入口で立ち止まって大きな貼り紙を眺めてから引き返してゆく。
昨日今日と店休日に泣かされたが、今夜いつものバーはやってるだろう。夜になったら飲みに行くんだ。
結局散歩しに来ただけのようになってしまった。ひっそりと残る古い民家を愛でながらホテルに戻る。