千葉県市川市南八幡 12:10

 

 
 
  
来月からは小学生になる保育園児15人が卒園式を迎えた。
人数は少ないが、撮り逃しできないので気を遣う。何十人も子どもがいる卒園式を撮る同業のみなさんはほんとにご苦労様です。
  
式の始めに、園児ひとり一人の赤ちゃんのときの写真がスライドショーになってプロジェクタから映し出される。フィルムで撮った写真はまったくない。生まれたときからデジカメやスマホがある子どもたちなのだなと思う。
  
そういえば、先だって小学校で二分の一成人式の写真を撮ったときも同じようなことをしていた。それらの写真もデジタルデータである。もうすぐデジカメの写真だけで育った最初の子どもたちが成人式を迎えるだろう。
  
10年前のデータが健在なのだから、この先もちゃんとデータは残り続けると思う。
今やスマホで撮れば、自動的にウェブ上に保存されるのだから機械が壊れる心配をしなくてもいい。
    
もはや写真は特別に残しておくものではなくて、見たいときにいつでも見るものである。
さらにSNSなら5年前の今日はこんな写真をアップしてましたよ、などと勝手に教えてくれる。それがそのうち「20年前の今日」になるのは間違いない。思い出をいちいち覚えておかなくてもよい。
 
写真も記憶もデジタルで保存する時代を生きている。
人間に残されるのは感情だけになるのだろうか。