近畿日本鉄道奈良線枚岡駅 15:26






  
 
 
 
枚岡神社での結婚式撮影。新郎新婦二人だけの式であった。
 
新婦が子どもの頃にその神社の近くに住んでいたという。境内で飼い犬を散歩させていた少女は、自分が将来そこで結婚式を挙げるとは思ってもいなかったろう。
 
式後、神社の宮司さんがうやうやしく三宝にピンク色のハート型をした絵馬を乗せて持ってきた。願掛けをしてほしいという。
  
おもちゃのような絵馬を手にした二人は「アラフィフなのに」と苦笑しながらそれぞれの気持ちを書く。見せてもらうとごく平凡なことが書かれていて安心する。それでよい。結婚生活は平凡なのが一番である。
  
二人は人生の折り返し点を過ぎたあたりかもしれない。これからお互いに伴走者がいる日々が始まる。人生何が起きるかわからぬが、どうか末長く幸せに過ごしてほしいと思う。
  
神社の拝殿の前には一本だけ緋寒桜があって、かわいらしいピンク色の花を咲かせていた。