佐世保線佐世保駅 17:11

  

 

 
 
夕陽を背に受けて佐世保線の電車は東へ向かう。
今日中に尾道まで帰らねばならないので、博多から新幹線に乗る。
 
駅のホームに上がると、佐世保港から大きなクルーズ船が出航してゆくところであった。港内で向きを変え、外海に出ようとする船はメロディーを奏でるかのように低く長く汽笛を鳴らす。風情があっていい。
  
優美な船は見ているぶんにはよいが、乗りたいとは思わない。もし豪華な設備を売りにしたクルーズ船に乗ったとしても、船室でずっと画像処理してそうな気がする。船の中で遊ぼうという気にならない。プールやカジノがあるらしいが、わざわざ船に乗ってまでプールで泳ぐことないじゃないか。
    
僕が乗りたいのはクルーズ船の手前に見える九州商船のフェリー「なるしお」である。佐世保と五島列島を結んでいる。ペンキの浮いたデッキの硬いプラスチックのベンチに座り、東シナ海を眺めながら自販機で買った缶ビールを飲めたら…幸せだろうなあ。