相鉄バス緑31城山 12:14
二人目のお子さんが一歳になるということで、3年ぶりに撮影を依頼いただいた。
お兄ちゃんは四歳になり、やんちゃ盛りですぐに一緒に遊び始める。が、肝心の弟くんはすぐに泣き出して、ぜんぜん馴れてくれない。お兄ちゃんが一歳のときは桜並木で撮ったけど、お座りさせると泣いて、ずっと抱っこだったなあと思い出す。
かつて兼業農家だったというご自宅の広い敷地には葉桜になった河津桜の立派な木と、実が成るに任せたレモンの木があった。子どもの気を引くため、わざと葉っぱをかじってみたら、レモンの良い香りが立ち上ってはっとする。レモンをがりりと噛んで死んだ高村光太郎の妻を思い出す。レモンには何か意識を覚醒させる効果があるんだろう。
撮影終えてバスを待つ間、持っていたカメラのシャッターボタンを押してしまう。モニタを見たら、歩道にできた影が写っている。なかなか面白い。レモン効果なのだろうか、自分が撮ったにもかかわらず、無意識に写し出された世界に意識が呼び起こされて続けざまに撮りたくなる。これから気が向いたらノーファインダーで撮ってみようかしらん。