中央本線吉祥寺駅 20:27

  
 
 
 
「とある日」撮影。
子どもは10歳と8歳の姉妹である。
すでに子どもの自主性に任せているようで、ママは口は出すものの手を貸さない。だらだらしているけれど、姉妹は自分たちのペースで準備をして学校に出かけて行く。
 
ママは朝も夜もひたすら台所で食事の準備をしている。朝に夕食の仕込みをして、夜に翌朝の食事の支度をするという。合間に掃除や洗濯をする。「自分のことを家政婦だと思うようにしてます」と言うが、それでいて昼間は仕事もしているのである。自分で頑張ってますと言うくらいだから文句のつけようがない。
 
しかし彼女は、たいへんですねという僕の安易な同情をあっさり否定して「(子どもが小学生になって)ラクになりました」と言う。保育園に迎えに行かなくてもいいというだけでラクです、と。
  
たしかに今日の「とある日」撮影は、今までの小さな子どもがいる家庭でのそれに比べて疲れなかった。家での子どもたちは勝手に勉強をし、塾や習い事へ行き、テレビを見る。親も子どももそれぞれ自分のことをする。つねに子どもを目で追っていなくていい、というのは幼少期の育児よりも精神的な余裕がある。
 
もっともそのぶん、撮影した写真は少なかった。
思春期になりかけの子どもたちはカメラを意識するし、体を動かして遊ぶこともない。無邪気な笑顔はなく大人と同じような表情を見せる。
  
夕食時、なかなかテーブルにつかない次女にママは怒ることもなく「前はこんなにかわいかったのに〜」と、まだ彼女が赤ちゃんだった頃に僕が撮った写真を見せた。
  
 
この日の「とある日」写真
https://www.miharayuu.com/20180305