横浜市西区宮崎町 13:34
神社で五歳の七五三を撮ったあと、ご自宅に移動して赤ちゃんの写真を撮る。
どうしても二番目の子は第一子に比べて写真が少なくなりがち。撮れるときに撮っておいたほうがいい。
気のいい兄は、僕がリクエストすると弟を抱いてくれる。とても撮りやすい。
弟が七五三を迎えるとき、彼は10歳になる。まだまだ先のことのように思えるけど、気がついたらその日が来ているのだろう。
なんかもう、撮っている子どもがみなどんどん大きくなっていくので、自分の歳を取るペースが遅くなっているような気がするけど、たぶん気がするだけ。
秋晴れの陽射しが降り注ぐ境内は、七五三詣での家族連れで賑わっていた。
祈祷が終わるのを待っていたら、タイミングを逃したらしい家族が所在無げにロビーに佇んでいる。次の祈祷まで30分くらい待たねばならないらしい。三歳の女の子は状況を理解できないから、すでに飽きてぐずりかかっている。
母親は娘の気を紛らわせようと千歳飴と祈祷の受付でもらったおまけの品々を取り出す。
父親は、スマホの画面に目を落としたまま顔を上げない。知らない家族だし余計なお世話は承知で、娘と一緒に遊んであげればよいのに、と彼を見ながら思う。