南海電鉄南海線住吉大社駅 17:13
大阪の南にあるこの神社も、さいきん外国人観光客が増えたように思う。
反り橋の上では、着物を着て記念写真を撮っている女性グループがいる。ガイドを先頭にぞろぞろ歩く中高年の団体がいる。いずれも外国人である。
七歳女の子と五歳男の子は子犬のようにじゃれあって遊ぶ。
祈祷を済ませてもらった風船で二人で叩き合って遊んでいると、外国人の団体客が足を止めて目を細める。周りに集まってきて写真を撮り始める。たしかに着物姿の子どもたちは 絵になる。
その子らに千歳飴を持たせて写真を撮ろうとすると、千歳飴がない。おじいちゃんが持っているという。「すぐにどっか行ってしまうんやから」とおばあちゃんがガラケーでおじいちゃんに電話をかけて呼び出す。
しばらくして広い境内の端っこにおじいちゃんが現れる。
彼は孫にべたべたすることもなく飄々としている。僕と同じように、きっと団体行動が苦手な人なんだろう。集団を離れて一人違うものを見ていたい気持ちはよくわかる。
撮影終わって阪堺電車の電停の前で家族とお別れ。
吹田に住むというおじいさんは妻を見て「ほな帰ろか」と言う。まるで散歩に来たような感じで。