北陸本線近江塩津駅 12:57



 

丸い帽子をかぶったようなマッシュルームカットの五歳の男の子はスニーカーを履いている。
 
着物の襟元に蝶ネクタイがデザインされていて、明治時代っぽいから靴でもいいかなあと思うけれども、草履を履きますかと尋ねたら、「本人が嫌がるからこれでいいです」とママは言う。
 
それでも草履は持ってきているというので、タイミングを見て履き替えてさせてみよう。
 
意外と子どもは履きますよ。「そうですかあ?」とママは疑わしそうだ。
 


祈祷の受付をしたら、すぐに拝殿に入って祈祷が始まる。
 
僕は入れないので外から見ていたら、男の子はママの膝の上に座っているようだ。怖いんだろう。
 
無事に祈祷が済んで出てきた彼はすっかりテンションが下がって帰りたがっている。
 
それでもなんとかなるだろうとは彼を見ていて思っていたから、しばらく遊んで祈祷のことなぞ忘れて元気を取り戻したところで、草履を履かせてみたらすんなりできて、そのまま記念写真を撮る。
 


親が子どもの写真を撮ることは日常でも、親子揃って写真に写ることはあまりない。
 
男の子だから七五三はこれっきりだけど、一年おきでもいい、そのときの姿で家族写真を撮ってほしいと思う。
 
時間は決して巻き戻らないので。

 
 
東海道本線南彦根駅 8:38 福井県敦賀市まで。今日もなんとか晴れている。

北陸本線河毛〜高月 9:17 北陸線に入って湖北の山並みには分厚い雲がかかっている。

北陸本線木ノ本〜余呉 9:23 まだ紅葉が進んでないように見える。

福井県敦賀市清水町 10:13 昭和な建物好き。

撮影終わって「帰りの電車の中で食べて」とパンをいただく。まだ尾道には帰らないけどありがとうございます。

福井県敦賀市本町 12:01 本日の撮影終わり。三歳男の子の七五三。足袋と草履を嫌がって履かないからふつうの靴のままでいいですとママが言う。物は試しで、はじめは遊んでタイミングを見計らって足袋と草履に履き替え成功。やはり靴より草履のほうが袴に似合う。

敦賀市本町「奥野食堂」のラーメン。 いまどき400円という値段で熱々のラーメンが出てくる。胡椒の効いたスープ。柔らかい麺。寒い冬に来て食べたら泣いてしまうかもしれん。






奥野食堂のカウンターの椅子は丸太をそのまま使ったもの。上のクッションだけ張り替えているのだろう。がっちり床に埋めており、昭和34年の開店当初からのものという。

かつては商店街側にもレストラン風の店舗があったようだ。オムライスは今でもメニューにある。夜はお酒が飲めるようだし、また来たい。

閉店してしまってるけど商店街の軽食&喫茶「ゆのくに」。 昭和の頃に北陸本線を走っていた急行「ゆのくに」から名前を付けたんだろうなあ。

北陸本線敦賀〜新疋田 12:29 発車2分前に乗ったから、電車の写真を撮り忘れた。

北陸本線近江塩津駅 12:47 トンネルみたいな地下道好き。


東海道本線米原駅 14:00 東京まで行きます。

東海道本線安城〜西岡崎 15:44 先日寒かったのに、今日はまた暖かい。



電車から見える知らない人たちと同じ時間を過ごしている。


東海道本線豊橋駅 16:19 東京まであとたったの5時間半。