根岸線桜木町駅 13:29
横浜を見下ろす高台にある神社に続く坂道には、車が何台も停まって、駐車場が空くのを待っている。
週末の午前中は恒例の光景である。4〜5人の駐車場係のおじさんたちがトランシーバーでもって、1台上げて〜などとやりとりしているのを聞きながら、この先子どもが減るから車も減るんだろうななどと思っている。
少子化問題などというわりに、それを改善しようという機運が我が国にはまるでないのが不思議でならない。
五年前はお兄ちゃんの五歳の七五三を撮った。
どんなふうに撮ったかもうあまり覚えていないのだが、お兄ちゃんをずっと抱っこして神社から家まで20分くらい歩いたのは覚えている。袴の布地が滑りやすくて地味にたいへんだった。
その彼は思春期の入口にいて、弟の七五三についてきたのにぜんぜん遊んでくれない。興味のない醒めた顔をして「オレ、カンケーないもんね」と言ってるみたいだ。
五歳の弟くんもいずれそうなっちゃうのかなあ。今日はたくさん遊んでくれてありがとう。
これで兄弟二人の七五三は終わり。
ひとつ一つ子どもたちが階段を上って大きくなってゆく。
僕だけが成長しないでずっと同じところにいる。
2018年10月
