福塩線道上駅 14:39
薄寒い雨が降る冬の入口である。
暖かい家の中で寝ている赤ちゃんのおくるみを脱がせて、ニューボーンフォトのための衣装に替えると目を覚ます。
大方のフォトグラファーは、赤ちゃんを寝かせて撮ると思うのだが、僕の場合は泣かずに起きててくれるとありがたい。
はじめての赤ちゃんは毎日手探り状態で、ミルクの量も多かったり少なかったり。
パパとママの心配をよそに、赤ちゃんがたくさん飲んで寝ているうちに大きくなる。
ふやふやだった泣き声もだんだんしっかりしてくる。
我が子の日々の変化は、時間が過ぎ去ってみて気づく。
そのすべてをカプセルにして閉じ込めておけたらいいのに。
写真撮ろうとしたら急にイヤそうな雰囲気になるのやめて。
広島県福山市神辺町道上 14:34 本日の撮影終わり。ニューボーンフォトは思い立ったが吉日。早く撮らないといけない。 生まれて二週目の新生児は、この世界から浮いているような儚い存在。それが日増しに赤ちゃんになり、やがて子どもになってゆくのだから不思議なものだ。