東京都江東区亀戸 11:08

  
 

 
 
七五三の撮影。
四歳の男の子と1時間遊ぶ。彼にとっては神社で手を合わせるなどまったく意味のわからぬ行為であり、少しでも遊びに飽きたら、まだ帰らないの?などと言い出すので気が抜けない。風もなくよいお天気で参拝日和であった。
 
駅に向かう通りではクリスマスの装飾を取り付ける作業をしている。今日はクリスマスの1ヶ月前だ。商業施設は年末モードになってきた。
 
僕が銀座の百貨店に入社したのはバブルが弾けた後の年であったが、クリスマスには特別な買物をする雰囲気が色濃く残っていたように思う。配属されたのは地味な文房具売場だったからあまり高級品はなかったのだが、それでも1万円以上する本革のシステム手帳が売れる時期でもあった。

その業界から離れて10年以上経つが、そういう雰囲気は残っているんだろうか。「ボーナスサンデー」という言葉は今でも使われているんだろうか。フリーランスのフォトグラファーにはボーナスなんてないし、クリスマスは遠いどこかの国のイベントである。