京都市上京区京都御苑 16:07





  
 

 
 
結婚式の前撮り。
幸いにほとんど雨に降られず、美しい紅葉を背景に撮影を終える。
6月にエンゲージメントフォトを撮影した二人は無事に結納を終えて、これから少しずつ結婚式の準備をすることになるだろう。彼女は撮影用に小物をいろいろ持ってきていたのであるが、写真が好きではない彼に遠慮してか、なかなか言い出せなかったようだ。撮影の終わりになって「こんなの持ってきたんですけど」と言いながら出してくる。控えめな人である。
 
撮影終えて京都御苑を歩く。広大な御所が雨上がりに霞みながら暮れてゆく様子は幻想的だ。かつての平安京の頃にもこんな感じの宵があっただろうと想像したりする。
御苑の中は通り抜け自由なので、陸上部の高校生が猛スピードで駆け抜けていたり、アジア系の外国人旅行者がはしゃぎながら写真を撮っていたり、ビール缶片手にふらふら歩く老人がいたりと、いろんな人がいて楽しめるが、敷地があまりに広大すぎて気になることはない。一人佇んで思索にふけっていたくなるような空間であった。
 
が、実際は誰もいないのをいいことに自撮りして遊んでいた。