京成電鉄千葉線稲毛駅 15:18

  
 
 
  
七五三の撮影。
七歳と二歳の姉妹はお姉ちゃんがうまく妹をリードしてくれる。二人が笑った写真も撮れてよかった。
 
11月3日は晴れの特異日。戦前は明治天皇のご遺徳とされていたらしい。今年も穏やかな秋晴れとなった。神社の境内は七五三の参拝者で溢れている。祈祷中の待ち時間に参拝者家族が写真を撮る姿を眺める。
  
すんなり記念写真が撮れている家族はひとつもない。
子どもはよそ見をし、座り込み、陽射しが眩しいと目をつぶり、親は笑ってだのちゃんとしてだのあとでジュース買ってあげるからなどと声を枯らす。見ているぶんには喜劇のようで楽しいのだが、親も子もたいへんそうだ。
でも、きっとそういうのも思い出になるのだろう。
 
フォトグラファーが撮れば家族の苦労はなくなるのだろうが、貴重な思い出を奪っているのかもしれないなあと、三脚にカメラを載せてセルフタイマーで一生懸命に写真を撮る家族を見ながらぼんやり思う。