長崎県諫早市多良見町東園 12:29
波静かな大村湾は青く、入江を取り囲む山は新緑の頃。
いつまでもそこにいたくなるような穏やかな風景が広がっている。
百日記念の写真を撮った赤ちゃんが一歳の誕生日を迎える。
https://miharayuu-monophoto.blogspot.jp/2017/07/1813.html
彼女は撮影の始めこそ戸惑っていたが、だんだん馴れて遊び始める。あまり物怖じしない性格のようだ。お転婆な女の子になりそうな気がする。
選び取りでは、迷うことなく算盤を持ち上げ、次に一万円札に手を伸ばして満面の笑み。将来は間違いなく安泰であろう。
駅の近くでネモフィラが咲いている。写真を撮っていると農作業着姿のおじさんが近寄って「なんしに来たとね」と尋ねてくる。見るからに余所者だから怪しんだのかもしれぬ。なにしろコンビニもない小さな集落である。
こういうことは初めてではないが、家族写真を撮りに来たと言ってもなかなか理解されにくい。案の定、おじさんはわかったようなわからぬような顔をしている。「なんでそん人があんたば知っとっとね」いや今はインターネットというのがあってですね…日本全国出張無料で…
結局、長崎弁でもって自分の出自を話すことになる。山向こうの隣町(長与町)に住んでいたので、通っていた地元県立高校の名前を挙げた。するとようやく表情がほぐれる。おじさんの息子も僕と同じ高校に通っていたという。「うちのは⚪︎⚪︎大に行って、今は××(東証一部上場企業)におる」と息子自慢を聞かされる。「そういえばあんた福山雅治に似とんね、イケメンばい」どうもありがとうございます。
この集落は福山雅治の歌「道標」の舞台であり、彼の祖母の家が今も残っているそうだ。