愛知県清須市清洲 16:06
風がなくとも一枚また一枚と舞落ちる桜は風が吹くと吹雪になる。
五条川の水面は花弁が白いじゅうたんのようになって流れに任せて形を変える。
三兄弟の真ん中の子が今年入学だ。運動神経がよいらしく、木登りは見上げるほどの高さまで自分で登ってしまう。
運動が苦手で不器用な子どもだった僕は彼がとても羨ましい。
人懐こい彼らは僕にまとわりついてくる。子どもたちは自分の体力の限界まで遊ぶから加減がない。容赦なく体に乗っかられながらあと何年子どもと遊びながらの撮影ができるだろうと思う。
撮影終えて駅に向かう途中、ところどころで立ち止まってはカメラを取り出す。この10日間ほど桜の下で写真を撮り続けているから、いい加減食傷気味だが、それでもやはり桜を入れて撮ってしまうのはどういうわけか。きっと桜酔いしている。