宮古協栄バス与那覇嘉手苅線皆愛 13:58

 　
　
　
　
バス停のポールは昨年の台風で折れたのか、倒れたまま塀に立てかけられている。
道路の向かいには草むしたコンクリートの鳥居。その奥に小さな祠が見える。車は何台も行き交うが、歩いている人はいない。梅雨前の蒸し暑さ。
　
来間大橋を渡るバスは一日に2本しかなく、これが最終便。古ぼけたピンク色の車両は、埼玉県越谷近辺で営業しているジャパンタローズのお下がりらしい。バスは海の中をまっすぐに伸びる橋を淡々と渡って来間島を往復し、宮古島の市街地平良(ひらら)へ向かう。
　
沖縄はすっきりしない天気が続いている。
二日前に宮古島に来たというカップルは、今日が一番良い天気だという。空は雲に覆われているが、時折思い出したように陽射しが出る。前浜(まいばま)の海は相変わらずライトブルーで美しい。ここで撮影するのは今日で3回目。
　
僕が何も言わなくても二人でふざけたりはしゃいだりしているので、その様子をそのまま撮る。型にはまったポーズよりそのほうが二人らしいし、楽しんでもらえるだろうと思う。結婚式前の新婚旅行だそうで、初々しさがただもう眩しい。