小田急バス狛11喜多見住宅 17:00
夕暮れ時の多摩川の河川敷では野球をする子どもたちの声が響いている。
小学一年生の兄は、ひとり離れてバッタを探している。僕と遊ぶのは三歳の弟と一歳の妹。
はじめママは外での撮影を希望していたが、一歳の女の子がいるので、まず家の中での撮影を勧めた。
はたして僕が部屋に入ると、女の子はママにしがみついて離れない。それをちょっとずつ距離を縮めてゆく。まだ歩くのがままならない一歳の子は家の中のほうがリラックスできます。
お兄ちゃんは2年前、愛知県で七五三を撮影したのだった。泣きっぱなしでほとんど撮影にならなかったのを思い出す。
まだ一歳だった弟くんを一緒に座らせたら、泣く兄につられて泣き出してしまった。
子どもの撮影を左右するのはお天気でもなくロケーションでもなく、子ども次第。彼らが楽しいと思えたら撮影はうまくいく。
折り返し所になっているバス停は公園の前。
明日は日曜日だからか、薄暗くなり始めているのに、たくさんの子どもたちが駆け回って遊んでいる。
僕も小学生の頃はそうだった。暗くなるまで近所の友達と路上でサッカーをして遊んでいた。それが日課であるかのように。
環境は時代とともに変わっても、子どもの本質は変わらない。