茨城県鹿嶋市宮下 12:26







 
 
  
 
 
鹿島神宮の森は清浄な空気で満ちている。
雲間から時おり射し込む日光が、深い木立を浮かび上がらせる。
  
三歳の女の子は自分が長女だという自覚がすでにあるのだろうか。
 
わがままを言うこともなく、慣れない草履で長い参道を歩く。一緒に遊ぶとためらいがちな笑顔を見せる。そんな性格の彼女に共感するのは、僕が長男だったからだろうか。
  
親の顔色を見ながら行動する癖はなかなか抜けないものである。それがゴーイングマイウェイ的な自由奔放さを求める自分の性格と合わなかったのは残念なことだけど、さすがにそれはもうどうでもいい。
 
ママでさえスマホで写真を撮りながら「この子笑わないのよね」と言っていたから、今日の撮影はおそらくうまくいったほうだろう。
 
もし、叶うとするなら七歳になった彼女に会ってみたいものである。
 
  
撮影終えていただいたコーヒーの暖かさが心地よい。
今回は僕のインスタを見て七五三撮影の依頼をいただいたらしい。ありがとうございます。