東京地下鉄副都心線雑司ヶ谷駅 12:11
明け方の雨に濡れた参道を歩く。
埃っぽいのも困るが、境内の土が泥のようになって汚れるだろうなあと思う。二件目の撮影に障るから着替えを一式持ってきた。
鬼子母神は法明寺というお寺の一部である。お坊さんが野太い声で七五三のお経を唱えるのを座って聞いていた。
作法というのか、宗派によってお経も違えば所作も異なるのが興味深い。南無妙法蓮華経と何遍か唱えるから日蓮宗なんだろう。
祈祷が終わって千歳飴を手に満足げな男の子の写真を撮る。
2年後は妹の七五三だろうか。2年なんてあっという間に過ぎるんだろうな。5年前に赤ちゃんだった彼を撮ったのだって、つい先々週くらいの出来事のように思える。
この調子でいくと、来月くらいには彼の成人式を撮っているかもしれぬ。時の流れは年々加速するから。
雑司ヶ谷あたりの都電荒川線沿線では再開発事業が進む。 ちまちました住宅地の中を電車が走る光景がよかったのだが、線路の両側の住宅を立ち退かせて道路にするらしい。
池袋のほうを見れば、サンシャイン60だけが孤独に立っていた空を隠すように、タワーマンションが2棟建っている。変わらない風景はないけれど、あったら安心するだろうなと思う。