阪急電鉄千里線吹田駅 11:36



 

 
 
 
秋晴れの空の下、神社の境内にはアンパンマンをはじめ、小さな子ども向けアニメソングが響いている。
 
BGMを流す神社というのも珍しい。七五三に来た子どもがリラックスできるようにとの配慮なのだろう。
 
神社に着いて撮影を始めようとすると、さっそく二家族揃っての集合写真を所望される。子どもとはまだ何も言葉を交わしていない。
 
撮るのは簡単だが、笑いが取れない。
 
子どもにとっては、いきなり見知らぬフォトグラファーが目の前に来て写真を撮るのである。笑えと言う方が無理筋である。
  
しかし、それでも言われたからには撮らねばならぬ。とりあえずいつものようにボケたら、二人の七歳の女の子はあっさり笑ってくれて僕のほうがびっくりした。ノリのいい子らで助かった。今日はついてる。
 
 
阪急吹田駅の東側を歩くと、再開発から取り残されたような古びた家が残っていて立ち止まる。新しいものもいつか古びてしまうのに、なぜ古いものを古いまま残すことができないのであろうか。京都の町家は年々減少しているそうである。
 
有名にならなければ何の関心も得られない状況が悲しい。身近な歴史をもっと大切にできないものだろうかと思う。