松大汽船宮島港〜宮島口港 13:47
柔らかい陽射しが降り注ぐ宮島は美しい。紅葉谷が見頃を迎えて、階段を上がってきた観光客が感嘆の声を上げる。
厳島神社で七五三の祈祷を終えた兄弟と遊びながら写真を撮る。遊んでいると、だんだん子どもとの距離が近くなりすぎて写真が撮れなくなって困るのだが、嫌われるよりはいいだろう。
紅葉谷の広場の一角、観光客がよく通る場所にイーゼルを立てて絵を描いている老人がいた。
描いている絵だけでなく、ほかの作品を7、8点ばかりを近くに立てかけて飾っている。さながら個展のようである。
時々、観光客が立ち止まって彼に話しかける。おそらく彼もそれが目的で目立つ場所に腰を据えたにちがいない。自分の作品を見てもらえるのは嬉しいことだし。
彼を見ながら、僕も結婚式や七五三の写真を持ってきてここに飾ってみようかしらんなどと考える。宮島で撮った写真はたくさんある…。
今月は広島での撮影が4日あって、その日は家で夕ごはんを食べられる。
食事のとき猫は近づいてこないのだが、ただ一匹だけ、新入りの猫が食べ物を狙ってテーブルに跳び上がろうとする。そのたびに抱えて下ろす。落ち着いて食べられないから困ったものである。