水間鉄道二色海浜緑地公園線市民の森 12:43




 
 
  
灰色の空の下で冷たい風が吹く。
月曜日の午前中、埋立地にある公園には人影がなく、写真を撮りに来た家族の貸切となった。
 
撮影のはじめ、ママから三歳と一歳の兄弟が手をつないだ写真とその手のアップを撮ってほしいとの希望を聞く。
 
木立の中の細い道でそのカットをいざ撮影しようとするが、何度も試すもなかなか二人一緒になってくれず撮れずじまい。彼らにとっては大人の思惑なぞお構いなしであって、それが子どもらしいところである。
 
むしろ子どもが大人の気持ちを読んで、それに従うように振る舞うときのほうが、よほど撮りづらい。 
 

 
バスで貝塚駅に戻る。
 
駅の改札口前にはコンビニと並んで、大阪でよく見かける「てこや」があった。たこ焼きお好み焼きを売るチェーン店である。
  
すでに1時近くだったので、昼食は食べずに済まそうかと思っていたが、つい豚玉を注文。
   
「5分くらいかかりますけど、いいですか」と赤いTシャツに黒いバンダナを巻いた女性スタッフが鉄板で片面だけ焼いていたものひっくり返して、コテで抑える。そしてボウルにキャベツを入れ、片手で卵を割って入れてかき混ぜ、鉄板に落とす。これが次のお好み焼きの仕込みになるらしい。
   
それにしても手馴れた動作である。彼女は自宅でもそうやってお好み焼きを彼氏に作ったりするんだろうか。お好み焼きが得意な恋人というのもいいだろうな…鉄板越しにお好み焼きを待っている男はそんなことを考えている。
  
ソースとマヨネーズをまとった豚玉は蓋つきのトレイに入れられて渡される。駅のホームのベンチで出来たてのお好み焼きを食べられるのは大阪だけだ。